(日本生物物理学会HPの研究紹介を参照)
これまでの研究ハイライト
当研究室では、光生物における光エネルギーから化学エネルギーへの変換を司る膜タンパク質・色素複合体の構造と機能を分子・原子レベルで解明することを目指しています。この過程における様々な空間及び時間スケールでの分子機構を理解するために、そこで機能している生体分子(色素、タンパク質、膜など)間の複雑な相互作用とネットワークを、各種生物物理化学的な手法を駆使して、明らかにする研究を行っています。この基礎研究の成果はクリーンな光エネルギーの高度利用と二酸化炭素を有用物質へ変換するための鍵となる技術の開発につながります。一方、全タンパク質の内約3割を占め、生体内シグナル伝達や物質輸送などの重要な機能を果たしているにもかかわらず研究が大きく遅れている膜タンパク質について、その構造形成の仕組みを遺伝子工学と構造生物学の方法で調べる研究も始めています。これらの膜タンパク質にはレセプターやイオンチャネルのような薬剤が標的にするものが多く、創薬の主要対象となっています。